七十二候

二十四節気 清明の末候、虹始見（にじはじめてあらわる）は、「虹が初めて現れる」時期です。 虹始見は、4月14日 〜 4月19日あたりになります。冬の間は乾燥した空気が続き、虹を見る機会がほとんどありませんが、春になり気温が上がると、雨が降った後に大気中の水分が増え、虹が見えるようになります。これは春の訪れと共に、空気が潤いを帯び、気候が変化していることを象徴する自然現象です。春の虹は淡く、優しい色合いで、春らしい穏やかな雰囲気を感じさせます。

二十四節気 清明の次候、鴻雁北（こうがんかえる）は、「鴻雁（こうがん）」、つまり雁（がん）が北へ帰っていく時期です。 鴻雁北は、4月9日 〜 4月13日あたりになります。冬の間、日本に滞在していた雁が、暖かくなったことで繁殖地であるシベリア方面へ帰るために北へ向かい始めます。これは春の深まりを象徴し、季節が確実に移り変わっていることを実感させる自然の現象の一つです。空を舞う雁の群れは、旅立ちの美しさと、新しい季節への期待を感じさせます。

二十四節気 清明の初候、玄鳥至（つばめきたる）は、「玄鳥（つばめ）」が南の国から日本へ帰ってくる時期です。 玄鳥至は、4月4日 〜 4月8日あたりになります。ツバメは春の訪れとともに暖かい地域から渡ってきて、日本の空を舞い、巣作りを始めます。ツバメの飛来は、農村では豊作の兆しとされ、人々にとって春の風物詩の一つでもあります。冬が終わり、自然界がますます活発になる季節の変わり目を感じさせる時期です。

二十四節気 春分の末候、雷乃発声（かみなりすなわちこえをはっす）は、「雷が初めて鳴る」時期です。 菜虫化蝶は、3月30日 〜 4月3日あたりになります。春の訪れとともに大気が温まり、冬の静寂を破るように雷の音が響き始めます。これは、冬の終わりと春の気候の変化を象徴する現象であり、雷の音は大地を目覚めさせ、農作物の成長を促すとも考えられてきました。春雷は夏の雷とは異なり、短時間で止むことが多く、春の到来を告げる自然の合図でもあります。

二十四節気 春分の次候、桜始開（さくらはじめてひらく）は、「桜の花が咲き始める」時期です。 桜始開は、3月25日 〜 3月29日あたりになります。冬の寒さが和らぎ、本格的な春の訪れを感じる頃、桜のつぼみがほころび、柔らかな花が開き始めます。満開にはまだ早いものの、春の兆しを告げるように淡い桜の花が枝先に咲き始め、気温も徐々に穏やかになっていきます。桜は日本の春を象徴する花であり、人々の心を和ませる存在です。

二十四節気 春分の初候、雀始巣（すずめはじめてすくう）は、春の訪れとともに、雀（すずめ）が巣作りを始める時期です。 雀始巣は、3月20日 〜 3月24日あたりになります。冬の寒さが和らぎ、暖かな日差しが感じられる頃になると、雀たちは繁殖の準備を始め、小枝や草を集めて巣を作ります。この光景は、自然界の生命が活発に動き出し、新しい命が生まれる準備が整うことを象徴しています。雀のさえずりと共に、春の穏やかな空気を感じられる季節です。

二十四節気 啓蟄の末候、菜虫化蝶（なむしちょうとなる）は、「菜虫（なむし）」、すなわちモンシロチョウの幼虫（青虫）が羽化し、蝶となる時期です。 菜虫化蝶は、3月15日 〜 3月19日あたりになります。

二十四節気 啓蟄の次候、桃始笑（ももはじめてさく）は、「桃の花が咲き始める」時期です。桃始笑は、3月10日 〜 3月14日あたりになります。

二十四節気 啓蟄の初候、蟄虫啓戸（ちっちゅうこをひらく）は、冬ごもりをしていた虫たちが地中から出てくる時期です。蟄虫啓戸は、3月5日 〜 3月9日あたりになります。

二十四節気 雨水の末候、草木萌動（そうもくめばえいずる）は、春が本格的に始まり、草や木が芽吹き始める時期です。草木萌動は、3月1日 〜 3月4日あたりになります。冬の厳しい寒さを乗り越え、大地が温まり、植物たちが新しい命を宿しながら動き始める様子を象徴しています。まだ寒さは残るものの、枯れ木の枝には小さな芽が付き、地面からは若草が顔を出し始めるなど、春の訪れを実感できる時期です。